更年期障害と聞くと、女性がかかるものというイメージが強いのではないでしょうか?
更年期という言葉を紐解いてみても、更年期とは女性が閉経を迎える前後5年を指します。
日本人女性が閉経を迎える平均年齢は52歳くらいとされているので、47歳~57歳くらいが一般的な更年期といえそうです。
この期間に起こるさまざまな症状が更年期障害というわけですね。
女性は更年期になると、女性ホルモンであるエストロゲンがガクッと下がるので、体調の変化が急激に起きやすくなります。
一方で、男性の場合、男性ホルモンは少しずつ減っていくので、女性のように急激な変化を感じることはありません。
そういった事情もあり、一昔前は男性には更年期障害は存在しないともいわれていました。
このページでは、男性更年期障害とは一体どんなものなのか、症状や治療法について解説しています。
男性更年期障害が気になっているという場合は、ぜひ参考にしてみてください。
男性更年期障害とは?
男性更年期障害は、別名LOH症候群とも呼びます。
(LOHはエルオーエイチともローとも読みます)
中高年になると増えてくる症状で、男性ホルモンが減少することで心身に現れる不調を指します。
男性更年期障害になりやすい年齢
男性更年期障害は、40歳を超えた辺りで出やすくなります。
40代~60代の男性は、男性更年期障害に悩まされるケースが増えてくるんですね。
以前は、うつ病と診断されることもありましたが、男性ホルモンの減少が原因の場合は、抗うつ剤を飲んでも症状は改善されません。
近年は、男性ホルモンの減少が原因であることがわかってきて、男性更年期障害の認知が高まってきています。
男性更年期障害の症状
それでは、男性更年期障害の症状としては、具体的にどのようなものがあるのでしょうか?
大きく分けると3つあります。
男性は、これらの症状を複数同時に感じることが多く、また、日によって症状が変わるケースもあります。
詳しく見ていきましょう。
身体的な症状
身体的な症状としては、倦怠感、筋力の低下、肩こり、腰痛、頭が重い、頭痛、耳鳴り、発汗、ほてり、下痢、便秘、動悸などがあります。
女性に比べると、男性は体の症状があまり目立たない傾向にあります。
また、疲れているせいだろうと思ってしまうことも多く、そういう意味でも身体的症状を感じにくくなっています。
精神的な症状
精神的な症状としては、やる気が出ない、集中力の低下、仕事能力の低下、イライラ、眠れないなどがあります。
これらの症状はうつと似ているため、精神科や心療内科で相談をしてうつ病の薬を処方してもらうことも多いです。
しかし、男性ホルモンの低下が原因の場合は、うつ病の薬を飲んでも症状は改善しません。
心療内科などを受診して、抗うつ薬を飲んでも症状が改善しない場合は、男性更年期障害の可能性を疑った方がいいでしょう。
性関係の症状
そして、男性にとって由々しき問題が、性欲の低下、勃起力の低下です。
男にとって深刻な問題ですよね。
精力減退、EDの一因として、男性ホルモンの減少が深く関わっています。
男性更年期障害の原因
男性更年期障害は、男性ホルモン(アンドロゲン)の低下が原因です。
では、どうして男性ホルモンが低下するかというと、加齢、ストレス、生活習慣の3つが主な原因になります。
特に40代前後の男性に多いのが仕事のストレス。
過度のストレスにさらされると、男性ホルモンが大きく減ってしまうことがわかっています。
とかく男性は、「疲れのせいだろう」「気のせいだろう」と片付けてしまいがちですが、真摯に立ち止まって、自分自身の不調と向き合ってみることが大切なんですね。
男性ホルモンが減少する3つの原因、加齢、ストレス、生活習慣については、以下の記事でもう少し詳しくお伝えしているので、よかったら、こちらも参考にしてみてください。
男性更年期障害の治療法
病院での男性更年期障害の治療はどのように行われるのでしょうか?
LOH症候群の治療法には、いくつかの方法があります。
受診は何科にすればいいのかも含めて詳しく見ていきましょう。
病院の治療は何科に行けばいい?
受診する際は、泌尿器科のある病院を探してみましょう。
場合によっては内科でもOKなところもあります。
ただ、残念ながら、男性更年期障害を専門とする医療機関はまだまだ少ないのが実情です。
病院のHPをチェックしたり、電話やメールで問い合わせるなどして、治療が行えるかどうか確認してみるのもいいと思います。
カウンセリング
男性ホルモンが減少するのは、年齢によるものを除けば、ストレスと生活習慣が原因です。
つまり、ストレス解消と生活習慣の改善に取り組めば、減ってしまった男性ホルモンを復活させることができる可能性があるわけですね。
医師ときちんと話をして、ストレスが溜まっていないか、毎日の食事や運動はどうなっているかなどを確認し、アドバイスを元に対処していくことになります。
漢方
漢方による治療が行われることもあります。
具体的には、八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などを飲用します。
詳しくは下記の記事も参考にしてみてください。
≪関連≫男性ホルモン低下の症状に使われる漢方薬3選【精力アップ】
漢方は、心身に溜まった疲れを取り除くことで男性ホルモンの回復を目指す治療法です。
副作用も少ないので、効果的な治療法の一つといえますね。
ホルモン補充
男性ホルモンを直接補充する治療法です。
足りないテストステロンを直接補うので、効果を実感しやすいのがメリットですね。
反面、副作用の心配もあるので注意が必要です。
ホルモン軟膏
手軽な対策として、ホルモン軟膏を塗る方法があります。
商品名グローミンであれば、薬局やドラッグストアでも購入ができます。
副作用としては、頻尿や残尿感の症状が現れたり、脂漏性湿疹になる可能性があります。
筋肉注射
その他には、筋肉注射でテストステロンを補充する方法もあります。
注射は医療機関で行う必要があり、医師の指示で治療を行いますが、健康保険が適用されるのがありがたいですね。
副作用としては、肝機能障害、声のかすれ、脱毛、嘔吐などが指摘されています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
女性の更年期障害は広く認知されていますが、男性にも更年期障害はあるんですね。
最近、どうもやる気が出ない、ネガティブに物事を考えてしまう、仕事に集中できないというような場合は、男性ホルモンが減少している可能性があります。
特に、元々男性ホルモンの量が多い人ほど落ち込みも激しくなるので、より一層症状として感じやすくなります。
男性ホルモンが低下すると、うつと似た症状を引き起こすので、うつ病と勘違いするケースも少なくありません。
もしも、心療内科を受診して症状が改善しない場合は、男性更年期障害を扱う泌尿器科を訪れてみることをおすすめします。
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